つまりはサクラ大戦です。
東京赤坂、草月ホールにて、サクラ大戦歌謡ショウより~『夢見る男たち~地獄変~』 と題して、サクラ大戦のショウが行われたので見てきました。
そもそも
そもそもサクラ大戦ってセガのゲームなわけですが、総合プロデューサーである広井王子氏の叔母が松竹歌劇団の第1期生だったらしく、その叔母の舞台を楽屋裏から眺めていた体験をもとに作った作品なんだそうで(Wikipediaによれば)。
で。キャストを決める際、舞台に耐えられる声優を求め、オーディションではなく、広井氏自らライブや劇場、イベントに足を運んでキャスティングしたそうで、実際に声優自らが出演する2.5次元舞台が97年に行われてたわけです。最近2.5次元ミュージカルが多く行われてますが、まさに先駆け。
歌謡ショウは2006年に終了してしまいましたが(それでも9年間も行われていたわけですげえわ・・・)、さらにその10年後の2017年から、原作には登場しないショウオリジナルキャラクターであるダンディー団のVelo武田氏(もともとの芸名は武田滋裕だったのですが、キャラクターであるベロムーチョ武田の名にあやかり?Velo武田に改名)がリアルにダンディ商会という会社(劇団?)を立ち上げて、男性キャスト陣を中心にショウを行っています。
今回見に行ったのはその4回目のショウになります。
サクラ大戦との出会い
私は実のところまったくサクラ大戦をやったことがありません。
サクラ大戦というコンテンツを知ったのはおそらく中学生のころ、ニコニコ動画の神曲集あたりでゲキテイ!を聞いたときじゃないでしょうか。
蛇足ですが、個人的にファンである『林原めぐみ』を知ったのもこのニコニコ動画の神曲集でGive a reasonを聞いたことがきっかけだったはずなので、私のオタク的人格生成にニコニコ動画は相当影響を及ぼしたんだなぁと今更思いにふけってます。
で、ゲキテイという曲自体は確かに中学生のころから聞いて割と好きだったわけですが、特に熱を入れて聞いてるわけではありませんでした。
で、ここまでいきなりはまるようになったきっかけが、また例によってニコニコ動画でして、適当に動画を探しているときに、たまたま歌謡ショウの動画を見たんです。(大変アウトなんですが・・・)
一番最初に見たのはどの作品だったか覚えてないのですが、いつの間にか見入ってしまって、そこからたくさん上がってた(だめだろ)過去の公演をあさるように見まして、曲のすばらしさに感激して、今や絶版のために買えない全曲集2冊を4.5万近く出してヤフオクでセリ落とし、ひたすら聞きまくるかたちでサクラ大戦の歌謡ショウの世界にのめりこみました。
上記では曲に対して絶賛してますが、歌謡ショウ自体もとてもよくできていて、各キャストが見事に世界を作り出してるんです。
ゲームをやってないので、アニメ版サクラ大戦と読み漁ったウェブ上の資料くらいしか世界観をちゃんと知らなかったりする(ファンとしてそれはどうなのかってのはある)のですが、本当の舞台俳優に劣らない(正確に言えば、田中真弓さん、高野麗さん、富沢美智恵さんみたいに実際に役者として舞台をやってる方もいらっしゃるわけですが)演技を、本当のキャラクターの声で演じてくれるわけですよ。燃えないわけがない。
また、キャストと観客の一体感がものすごい。
よく訓練された観客なんて言いますが、本当にそれで、歌が流れるとそれに合わせた手拍子を叩いたり、キャストが決めると掛け声をかけたり、映像としてみてる私もなんかその場にいるような気持になるという。
たとえ歌謡ショウが終わる2006年より前に知っていたとしても、まだ中学生高校生の頃なので東京まで見に行くことはできなかっただろうとは思うものの、生で見られた人々がうらやましくてたまらない・・・。
で、私がショウの存在を知り、のめりこんだころにはすでにサクラ大戦というコンテンツはもう終わってしまった・・・と思っていたんですが、公式サイトを見てみると、前述のとおりダンディー団主催のミニショウが行われてるじゃないですか。
これは見るしかない!と昨年の9月の「『続々・花咲く男たち』 大帝国劇場支店花やしき支部劇場」のチケットを購入したんですが、休日出勤が入っていくことがかなわず・・・。前職はそんなんばっかりだ・・・。(ドラクエのライブも仕事が入って泣く泣くチケットを弟に譲ったり・・・)
で、今年こそは!!!とチケットを購入し、東京にやってきました。
会場に着いたら
今回4/29にこのショウを観劇し、5/2にangelaのライブを見るため、ちょっと荷物が多く、いったん赤坂でecbo cloakを使って荷物を預けて、徒歩で会場の草月ホールに向かおうとしたんですが、土地勘がないのと、赤坂の周りってTBSがある関係か関係者以外立ち入り禁止の道路とかもあって遠回りすることになり、仕方がないのでほぼ初乗り運賃だしまぁいいやとタクシーで草月ホールへ。
タクシーを降りていざホールの中へ行こうとしたタイミングでなにやら見覚えのある格好の方が歩いてらっしゃる・・・?と思わず後姿を追うと、お隣の公園の喫煙所に向かう中でほかの人がその人に声をかけ、写真を撮ってもらってる。
広井王子氏でした。
歌謡ショウでは広井王子氏が劇場の掃除人として前説を行うのが定番になっています。
2017年に惜しくもお亡くなりになった中嶋聡彦さん演じる中嶋の親方(ショウオリジナルのキャラクター)との前説でのやり取りは本当に面白いのです。映像でしか見たことがないのだけど。
サクラ大戦の生みの親が、あの映像でしか見たことがない掃除人の恰好で目の前にいる!?!?と思わず私も(ちょっと口が回らなくて、ザ・オタクみたいなしゃべり方になってましたが・・・)写真撮影をお願いし、一枚パシャリ。
今更になって、なぜ一緒に撮らせてもらわなかったのかと悔やんでます・・・。いやまだチャンスはあるはず・・・。
ショウ
これまでのダンディ団主催歌謡ショウは浅草の花やしき(ファンの方はご存じでしょうけども、作品中では帝国華撃団の武装飛行船「翔鯨丸」を地下に格納する花やしき支部があるという設定があり、ある意味サクラ大戦の聖地です)で行われてましたが、今回は赤坂の草月ホール。
今回3階の席だったので、よく見えるかどうかわからず、来る途中でオペラグラスを持ってくることを忘れたことに気づき、やっちまったああああと思ったのですが、実際に客席に行ってみると、割とこじんまりとした(客席と舞台の距離感が短い)ホールで、オペラグラスなんてなくてもばっちり舞台が見られました。
公園開始時間になると、待ってました掃除人広井!小さい子にアメ?を渡しつつ登場です。小さい子供さんは今後のファンなんですって。
まずは禁止事項や掛け声についての説明。広井節が光ります。
OSK日本歌劇団とサクラ大戦がコラボするショウの話も。これぜひ見に行きたい。ちゃんと情報を見てなかったんですが、サクラ大戦側のキャストもいるようで。何それ期待が高まる。
前説の最後に、なんと舞台裏にいる親方と広井氏がやり取りする一幕も。亡くなってもなお、こうやって中嶋の親方は生き続けています。
過去のショウのでも同様の演出があったみたいなんですが、ファンとしてはとてもうれしい。
さて、前振りも終わって始まります。
まずは帝国歌劇団の劇台本作家である金田先生にベロムーチョ武田と椿が、ダンディ団の劇の台本をお願いしに行くところから始まりました。どうもいつもこの流れなようで。
歌謡ショウでは田中真弓さん演じるカンナの妄想が恒例でしたが、こちらでは金田先生の妄想が。ふんどし小僧なるベロ武田さんふんするキャラクターが行水(?)をする謎シーン。
その後も妄想的なものは止まらず、千秋楽だったからかなのかよくわからないですが、まぁ皆さんはっちゃけすぎですw
松野太紀さん扮する丘菊之丞なんか舞台を飛び出してお客さんに突撃する始末で、客先大いに大盛り上がり。
舞台変わって巴里花組ショウで登場したダス・モルテスが手帳をなくしたと客先を探し回るんですが、その手帳は舞台の上。客席からは後ろ後ろと声が上がるんですが、そのたび違うほうに向かっては後ろを向いてないないと探し回り、しまいには「ドリフのコントじゃないんだから」と笑わせます。
無事手帳を見つけて、今回死にいざなう人が誰かを確認し、ショックを受けるダス。
そのあと出てきたベロムーチョ武田が、女性を助けた際に暴漢に襲われて入院、メンバーが病室で呼びかけるのですが無反応なベロムーチョ武田。が、さすがコント要素の多いショウだけあって、菊之丞がキスもしくは人工呼吸をしようとして復活。ここでダスが現れるのでてっきりベロを連れていくのかと思いきや、まさかのボス、椿、菊之丞の三名。そっちかい。
ベロと金田先生は熊野神社に赴き、巫女と交渉して三人を現世に連れ戻そうとします。ここで出てくる巫女3人はどうやら劇団としてのダンディ商会の研修生らしい。真ん中に立っていた女性の声が藤枝かえで役の折笠愛さんの声に聞こえたんですけど、違うよね・・・?
(今回劇に出演されてますけど、この巫女の顔が白塗りだったので着替えとかの時間はないよな・・・と)
ここで巫女から渡されたのが現世に連れ戻すお札と毒薬。まさかのいったん自ら死んで、連れ戻すというデンジャーな方法。しかも一人につき2枚しかそのお札は持って行けず、自分自身にも使う必要があるので実質一名しか連れて帰れない。金田先生は当然(?)椿を連れ戻すつもりで、ベロはボス。もう一人の菊之丞は・・・まぁいいよねっていやいやいや。そこで現れたマイケル・サニーサイド(妄想のときにすでに登場してるんですが)。二人にそそのかされというか騙され、さくっと毒薬を飲んでぶっ倒れます。人がいいなほんとw
三途の川を渡る直前の3人とダスを追いかけ、ベロはダスに情で訴えかけます。俺たち友達だろうと。ダスはこれまで友達がいなかったので、この言葉を聞いて手帳を投げ捨て、だれを連れて行くのがわからなくなった(確かそんなセリフ)とうそぶいて、3人を返します。
・・・あまりにつたない文章すぎて、これじゃ何が面白いのかわからないですねorz
きっとアニメイトタイムズあたりが、前回同様詳細なレポを公開すると思うので、そちらで楽しんでください。
下記は前回のレポ。
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1537620477
後半は歌の時間。前半でもちょくちょく歌も入ってましたが。
千秋楽は真宮寺さくら(横山智佐さん)がゲストということで、「さくら」と広井氏の希望で「メトロで行こう」を熱唱。なんでもメトロで行こうに出てくる「アンジェラス」が閉店したのだとか。私そもそも実在するお店だと知らなかったので二度びっくり・・・。
曲を聴いていて改めて思いましたが、ボス歌うますぎ。さすが元劇団四季。でもそれ以外の人もほんとうまいんですよ。生で聞けて本当に良かった・・・。
最後はもちろんゲキテイ!。三階だったので残念ながら立って踊れませんでしたが、サビの部分だけは客席皆で踊りました。
そしてそしてやっぱり最後のしめは「全国のさくらファンの皆さんに敬礼!」。最初のころは「全国の大神少尉(途中から中尉)に敬礼!」だったんですけどね。
今回途中で写真撮影OKのコーナーがあったので何枚かバシャバシャ写真を撮りました。
家に帰ったら(今ホテルで書いてます)パソコンに取り込んで、いくつかアップします。ピンボケしてなければいいのだけど。
夢のつづき
終演し、夢うつつ状態でホールから通路に出て、観客が帰るのをぼーっとみてたら、関係者用の扉があいて、出てきたのは椿役の氷上恭子さん。あわわわわわ・・・。
どうやら出演者の関係者の方が入り口付近に集まっていたらしく、氷上さんの知り合いの方に挨拶をするために出てきたみたいです。
さすがにそんなときに声を掛けられるわけもなく。写真なんかとったらファンとして失礼にもほどがあるので自粛・・・。
そしたら横山智佐さんまであの衣装のまま外に出てこられて私心の中で大パニック。例によって知り合いの方とお話しするために出てこられたようなので、声もかけることなく、目の前にいるさくらさんの姿を目に焼き付けてその場を去りました。
わー夢のつづきがこんなすぐにみられるとは(おい)。今度からはキャストの皆さんの邪魔にならないように早く退散するようにしよう・・・。
今回ちと残念だったのが、ボスとさくらさんの「カモナ浅草!」が聞けなかったこと。前回は花やしきだったからか歌っていたので、今回は場所が違うから歌わなかったのかな。聞きたかった・・・。
今後もやるようなので、是非とも「カモナ浅草!」を聞きたいです。あと全曲集 COMPLETE SONG BOX に載らなかった「さくら咲いた」も大好きな曲なので、いつか聞けたら嬉しいな・・・。