以前のASP.NET本に引き続き、WINGSプロジェクトさんの書籍レビューに参加させていただきました。
ポケットに入らないことで有名な(そもそもそういう意味ではない)ポケットリファレンスのC#版、第2版です。
普段C#書いていて、ふとどう書いたらいいのか悩んだときはDOBON.NETさんやC; // 未確認飛行 Cさんを見ているわけですが、某弊社のようにインターネット回線が腐ってなかなかページを見られない場合や、いまいち検索キーワードが出てこないときなんかには、こういったリファレンス本が手元にあるってのは大きいです。
この本は今回の改訂で最新のC#7までをカバーしました。
普段C#のバージョンなんて気にしていない人(というか業務的にいまだにVS2010あたりを使っている人@私)は最新の記法をなかなか追えていない人も多いかと思いますが、この本を読むと、C#7でどんなものが追加されたのか、さわりだけでも把握できます。
私の場合C#7どころかもっと前のバージョンで追加された、知らない記法を知って大変勉強になりました。
初心者からバリバリC#を書いている人まで対象とする本だけあって、Visual Studioのインストール方法やプロジェクトの作成方法は本当に少しだけしか載っていません。それでいいのです。そんな情報はもっと初心者向けの本に書いていただければいいんです。
ただし、基本文法は31ページから124ページ、基本データ型の操作は125ページから236ページと、ほかの章より多くページがとられています。
このあたりこそ割とど忘れして調べることが多かったりする部分なので、いちいち検索しなくてもさっと確認できる書籍が手元にあるというのは便利ですね。
以前の版にあったユーティリティの章がなくなって、今回は非同期処理の章が追加されています。
初期のC#から存在するThreadからはじまり、async/awaitの非同期処理まで50ページにわたり記載されています。
UWPアプリなど非同期処理を念頭に置いた開発が必要になってきている中で重要な章となります。
書籍に記載されているサンプルコードもわかりやすいコードとなっていますが、WINGSプロジェクトのサイトからサンプルコードがそのままダウンロード可能です。なんと8MBもあります。
http://www.wings.msn.to/index.php/-/A-07/978-4-7741-9030-3/
初心者向けC#本は初心者から脱却したら基本的不要となりますが、この本は初心者を脱却したとしてもずっと手元に置いておきたいですね。
でかくないので邪魔になりません。